中華イヤホン KZ ATE を試してみた。

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日本国内ではほとんど店頭に並ぶことがないけれど、値段の割になかなか音がよいということで気になっていた、いわゆる中華イヤホンを買ってみました。
ちょうど寝ホンに使っていたAurvana Airの片方のイヤーフックが折れてしまっていたので...。
安いから壊れても痛くないですし。

買ったものはKZ ATEという製品ですが、これがなかなか好みの音を出してくれて、中華イヤホンに興味津々な今日このごろ。
勢いで他のメーカーのものも注文して到着を待っているトコロですが、簡単にKZ ATEのレビューを...。

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Aliexpressで10月上旬に注文し、2週間ほどで手元に届きました。
国内では千石電商で3,400円だとか、Amazonマーケットプレイスなどで買うことは出来ますが、到着までゆったり待てて初期不良でも諦めたり英語でなんとかやり取りする気概があるのなら、個人輸入で安価に入手可能です。
送料無料で10ドル程で購入しました。

本機はカラーリングがシルバーとブラックの2色、マイクあり・なしで合計4タイプが販売されていますが、ブラック・マイクありを購入。
シルバーは安っぽそうな塗装なのに対しブラックは無着色・半透明で中身のドライバが見えるのでこっちのほうが見栄えが良さそうなのと、マイクは使わないもののマイク用のボタンで選曲操作ができるのでマイク付きを選択しました。
...まぁWalkman ZX1で使う限りはマイクボタンは機能しないんですけども。

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パッケージングはこんな感じ。
ケースの形がいびつなのとフタにロック機構はないので、イヤホンケースが必要なら別に用意した方がいいです。

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裏面には性能諸元。
どこまで本当かは不明。
下は15Hzから上は29000Hzまで、とてもダイナミックドライバ1発で再生できる気がしないですが...。

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ハウジングはちょっとIEMみたいな形をしてます。
ぱっと見てどっちが左右かわかりにくいですが、根本の金属部分に赤と青の着色があります。
また、マイク付きモデルであればリモコンが付いている側が右側なので手探りでも判別できて便利。

なお、私の場合は左側はしっかり収まるものの、右側はちょっと耳から落ちやすい感じでした。
とはいえ本機が悪いのではなく、UE900でも同じように右耳への収まりがイマイチなので、私の耳道がわりと左右非対称なんでしょう...。
カナル型で完全なフィットを求めたら、カスタムに手を出すしかないのか...。

音道チューブの先端には金網のフィルタがついてます。
...が、ボンドで固定してあるだけみたいです。ちょっとはみ出てたり。
そのうち取れてどっか行っちゃうかも。

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付属品はイヤーチップが3種です。
シリコン小、シリコン大、低反発が各一組となります。
イヤーチップの感想は後ほど...。

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使用感について、手元で一番形状も似ているUE900と比べてみました。

まず装着感ですが、UE900に比較すると、やはりつけにくい。
シェル形状も独特のため、最初は付け方がよく分からず手間取りました。
装着してしまえば落ち着きはいいですが、結構耳の形を選ぶので、合わない人にはとことん合わない感じ。
先程も述べたとおり、左耳はしっかり付けられるけど、右耳がつけにくい...
Shure掛け必須なので、一度付けてしまえばそうそう落ちないですけどネ。

まずは付属の低反発のイヤチップを試してみましたが、これが遮音性がいまいちでした。
付属のイヤチップを使うのなら、シリコン大のイヤチップで耳にぐりぐり押しこむと結構遮音性が高く、この状態がオススメです。
というのは独特のシェル形状のために、音道ダクトが長いように見えてあまり耳の奥まで入らないため、遮音性の低いイヤチップ使うと音が逃げまくりでまともに鳴らせないため...。

また、付属の低反発チップを付けると、イヤチップとフィルターがツライチくらいになりますが、そのためにかえってダクトが耳奥まで届かない。
シリコンチップの場合、シリコンチップの方が大きいのでダクトが延長されたような感じになって、それも良い方向に働いているようです。
なお、試しにイヤチップをUE900のシリコンチップに変えてみたところ、さらに低音が大迫力になって楽しかったです。

他に密閉度の高いイヤチップを用意して組み合わせるとイイ感じになると思いますが、10$のイヤホンに追加投資するのもバカらしいので、標準添付のイヤチップをそのまま使うならシリコン製のLサイズ一択ですネ。
多少窮屈でもしっかり音漏れなく装着することが大事。
密閉度が高いと装着時にダイヤフラムがペコペコいうけれど、そのレベルでないとダメだと思います。
(空気穴っぽいものもついてますが、穴が小さすぎるのか、貫通していないのか、手持ちのものはペコペコしました。)
なお、コンプライまで行くと低音がブーミーすぎになってしまうかも。手持ちのチップは径が合わなくて試せませんでしたが...。
 
しっかり装着さえできれば、低音に芯がでて結構...いやかなりいいかも。
低音が「ボー」ではなく、「ボンッ」っといった感じで元気よく鳴ってくれて楽しいです。
他の音域が弱いわけでなく、イヤチップにより低音が一段強調された感じになります。
音のバランスはUE900より平均的ですが、UE900の特徴でもあるキラキラした高解像度の高音はありません。
(UE900が高音側に振られすぎではあるんですが...)
全体としてはフラットなところに、低音の味付け付き、という感じかな...。
イコライザー無しで楽しむような高級なイヤホンではないため、イコライザーで高音側を少し持ち上げてあげると低音とバランスが取れて楽しめると思います。
 
音漏れは音楽再生したままイヤチップを指で塞ぐ方法で確認するとUE900よりも少なかったです。
密閉度の高いイヤチップを使えばほとんど漏れないと思われます。
(UE900がノイズアイソレーションカナル型なのに盛大に漏れすぎるだけなんですが...)

総評として、繊細に再生するようなイヤホンではありませんが、張りのある低音により楽しく聞けるイヤホンでした。
音のバランス自体も決して悪いわけではなく、手元にある5000円くらいのSonyノイズキャンセルイヤホンなどは音質的に篭って全然ダメダメなので、そのクラスと比べると圧倒的にATEが優秀です。
遮音性もイヤチップを選べばかなり高く、音漏れも殆ど無く、値段も激安ですので、気兼ねなく使い潰せて中華イヤホンの潜在力、恐るべし...でした。

11/11のセールで注文したイヤホン2種も、届いて試聴するのが楽しみです。

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このページは、kitcatが2015年11月25日 00:43に書いたブログ記事です。

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