Windows10 InsiderPreviewがBuild10162でだいぶ安定してきた件。

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先週末にファストリング向けにビルド10162が配信され、続いてiso形式での配布が始まりました。
前のビルド10130で発生していたSysprepで必ずエラーになる問題等が改善されており、また動作もかなり安定しているようで、リリース版に近いものが出てきたようです。

仕事で職場のPC大量展開を任されており、バッチファイルやら何やらを組み合わせて職場環境向けの設定を半自動でできるような環境を整えてきました。
Windows7では手順を確立しているものの、Windows8及び8.1については既存業務システムとの兼ね合いからまだ1台も導入されていない状態。
とはいえWindows7の延長サポート期間が5年を切っている状態のため、そろそろ新OSの導入を考えなければならず、Win8をこれから検証するくらいならWin10を検証するのと仕事量的に変わらないことと、ユーザー視点で見た時にスタート画面やら何やらがまだWin7に近いWin10の方が馴染みやすいだろう、ということで10月の調達に先駆けプレビュー版で検証をしています。

でもって先のビルド10162が安定しているという話に戻るのですが、以前のビルド10130だと
  • クリーンインストール直後からExplorer.exeがエラー吐いたり、シャットダウン時も稀によくエラーを出す
  • デフォルトプロファイルを作成する設定を書いた応答ファイルを使ってSysprepを実行するとSysprep後に真っ黒画面で何も出ない
などなどの結構致命的な状態で、この時期にこんなOSで大丈夫か?と思っていましたが、もろもろ解決して今はすっごい安定しているようです。
Sysprepも応答ファイル使用で問題なくできましたし。(Sysprep直後はスタートボタンとか動きませんでしたが、再起動で動くようになったのでまぁOK...)

ただ、仕様が変わってしまったところもあったりで、例えば
  • ユーザーアカウント画像をカスタムするのに、用意する画像が以前は40px,200px,488pxの3つだったのが32px,40px,48px,192px,488pxの5つに変わってる
  • ログオン画面の背景が単色から画像に変わった
  • グループポリシーの項目名がいろいろ変わっている。というかストアの設定どこ行った?
などなど、ベータ版のOSということで見た目も含めどんどん変わっていくのは面白くもあるのですが、展開用に用意したユーザー画像を作りなおさなければいけなくなったりとか、ログオン背景画像指定するにはどーすればいいのか(調査中)などなど、せっかくの準備がぶち壊されまくりです(ヽ´ω`)

とりあえず、Windows10の展開のためにこれまでに調べた必要な設定とかをメモ。
ただし、ビルド10130時点の情報なので新ビルドでは不要だったりするかもなので参考にする場合はご注意を。

  1. インストールしたら、まずはメンテナンスタスクをインストール後60分以内に無効にする。(または75分以内にSysprepすること)
    Windows8.1の頃に起きていた問題で、Windows10 IPも該当しています。
    メンテナンスタスクが実行されてしまうとSysprep時にエラーが発生します。
    75分以内にすべての初期設定を終えてSysprepかけるのは現実的に難しいので、管理ツールでタスクを止めるか、下記コマンドを管理者権限で実行して無効にします。
    Schtasks.exe /change /disable /tn "\Microsoft\Windows\AppxDeploymentClient\Pre-staged app cleanup"

  2. Sysprep前にプロビジョニングされていないアプリを削除する
    Windows8から追加されたストアアプリはインストールがユーザー単位のため、Sysprep前に標準化されていない(プロビジョニングされていない)アプリは消しておかないと、Sysprep時に致命的なエラーが発生します。
    削除するにはPowerShellで次のコマンドを実行。
    Get-AppxPackage -AllUser | Where PublisherId -eq 8wekyb3d8bbwe |  Remove-AppxPackage

    また、バッチファイル上から実行する場合には
    powershell -command "Get-AppxPackage -AllUser | Where PublisherId -eq 8wekyb3d8bbwe |  Remove-AppxPackage"
    とすれば動くと思います。

    なお、いくつかのWebサイトでこのコマンド実行後、%ProgramFiles%\WindowsAppsの中を削除する方法が紹介されていますが、消してしまうとSysprep時にエラーとなってしまったため触らないほうがよいです。

  3. 業務上不要なストアアプリ等の停止
    OneDriveやWindowsMail、ストアなど、業務PCとしては不要...というか存在すると困るアプリはグループポリシで無効化しておきます。
    ドメイン環境であればAD側グループポリシで設定すればいいですが、クライアントローカルに設定されていても優先されるのはAD側のためあっても特に困らないのでローカルにも設定しておきます。
    (というかADが2008R2で、まだWindows10用のポリシー項目を追加していないので...)
    グループポリシエディタを起動して、
    コンピュータの構成 → 管理用テンプレート → Windowsコンポーネント
    を開くと、OneDriveとかWindowsMailとかストアがあるので無効化します。
    まぁビルド10162でストアがどっか行っちゃったのですが...。

    またTipsとして、いろいろ設定したローカルグループポリシは
    C:\Windows\System32\GroupPolicy (隠しフォルダ)
    の中身をまるっと別のPCへコピーすると、同じ設定を持っていけるんですね。
    調べてて初めて知りました...てかWindows7でもできた。

  4. ロック画面を指定する
    通常、ロック画面は直前の使用ユーザーのものが表示されるため、前のユーザーが変なもの使っていると次に使うユーザーに迷惑?がかかりますので固定します。
    グループポリシーにて
    コンピュータの構成 → 管理用テンプレート → コントロールパネル → 個人設定
    で、「特定の既定のロック画面イメージの強制」で指定できるため、C:\Windows\Web\Screenあたりに適当な画像を置いて指定するとよいかと。
    お好みでロック画面スライドショーとかも無効にしておく。

  5. ユーザー初回ログイン時のデフォルト壁紙の変更
    手っ取り早くは
    C:\Windows\Web\Wallpaper\img0.jpg
    を置き換えてしまうのが簡単です。

  6. ユーザーアカウント画像の変更
    会社のロゴとかでアカウント画像を固定したい時などの設定です。
    Windows10ではログオン画面で結構デカデカと表示されているので...。
    まずはグループポリシーで
    コンピュータの構成 → 管理用テンプレート → コントロールパネル → ユーザーアカウント
    に「既定のアカウントの画像をすべてのユーザーに適用する」という項目があるので有効にします。

    ポリシーの説明文を読むと
    %PROGRAMDATA%\Microsot\User Account Pictures\
    にuser.jpgを置くように書いてありますが、置いても何も変わりませんでした。
    それにロゴ画像等で透過色を使用したい場合、jpgだと困ります。
    なので同じ場所にuser.png、user-40.png、user-200.pngがあるのでこれを同じピクセル数で用意した自前画像に置き換えてしまいましょう。
    その際、所有権がなく変更できなかったりするので適宜アクセス権を見なおすこと。
    ※ビルド10162からは必要な画像サイズの種類が変わったので同じように用意を。

  7. Microsoftアカウントによるログイン防止
    業務用PCに個人のMicrosoftアカウントでログオンされるのは非常に困ります。
    なんて機能つけてくれやがったんだMicrosoft...
    次のグループポリシで無効化できます。
    無効化するとログオン画面でMicrosoftアカウントとローカルアカウントを切り替えるボタンも消えるのでスッキリします。
    コンピュータの構成 → セキュリティの設定 → ローカルポリシー → セキュリティオプション
    にある、「アカウント:Microsoftアカウントをブロックする」を有効に。

  8. ファイル削除時に確認画面を表示する
    Windows8からの改悪で、ファイル削除時に初期値では削除の確認画面が表示されません。
    Delキー押したら即消えます。
    Windows7からの移行であれば、初期値は有効にしておいたほうがユーザーフレンドリーです。
    グループポリシーであれば
    ユーザーの構成 → 管理用テンプレート → Windowsコンポーネント → Windowsエクスプローラ → ファイルエクスプロ=ら → UI設定
    で変更できます。
    また、AD環境であればDefaultUserProfileに適用しておくのが親切かと。
    ※上記ポリシー項目はビルド10162で消えました。ドコイッタ...

  9. タスクバーの要らないボタン類
    無駄に場所とる検索ボックスとか、タスクビューボタンとか要らなければ右クリックメニューで消せます。
    検索ボックスはボタンとして残しておけばいいとして、タスクビューとかすっごい要らない...
    仮想デスクトップとか、非常に使いにくいだけと思うのは私だけでしょうか?
    物理マルチディスプレイは非常に捗りますが...。

  10. スタートメニューの項目調整
    Sysprepのため、項番2の作業を実行するとアプリが全て削除されスタートメニューがスッキリ(というか何もなくなり)ます。
    Windows7からの移行で、これからDefaultUserProfileを用意するのであれば
     ・PC(Windows7でいう"コンピュータ")  ・ドキュメント
     ・コントロールパネル  ・プリンタ
     ・ファイル名を指定して実行
    といった項目をピン止めしてあげると、Windows7に近いレイアウトになってユーザーフレンドリー、かな?

  11. デフォルトアプリの変更
    設定 → システム → 既定のアプリ
    から、ストアアプリが既定になっているものをデスクトップアプリに変更しておく。
    (DefaultUserProfile作成のための処理)


といったところでしょうか。
後半は設定っていうほどのものではないですけれども。

以上の点を注意してWindows7展開用のスクリプトに手を加えたところ、今のところは不具合無く半自動セットアップができています。
リリースまで1ヶ月を切りましたし、そろそろ仕様もFixするかな...?

まだドメイン参加前の環境構築までしか検証できておらず、ドメインユーザーではスタートボタンが動作しない問題などが前ビルドでは起きていましたがどうなっていることやら...。

ちなみに、ビルド10130で検証していた時に何度応答ファイルを見なおしてもSysprep後の動作がおかしく、散々調べて海外フォーラムに辿り着いたところ「ビルド10130でSysprepが正常動作しないのは仕様」とか書かれていてガックリしました。
もっと早く海外の情報に目を通しておけばよかった...(ヽ´ω`)
新ビルドでは何事も無く、普通に動いております...。

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このページは、kitcatが2015年7月 7日 18:18に書いたブログ記事です。

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