TEAC UD-501をDACとして導入しました

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最近PCオーディオが流行っているようで、雑誌やPC系サイトでよく見かけるようになりました。
そんなブームの始まるちょっと前からPCオーディオに凝りはじめて少しずつ環境を整えてきましたが、DACの導入でひとまずの環境構築が完了しました。
今回導入したTEACのUD-501のファーストレビューとなります。

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UD-501は一応複合機の形をとっていますが、TEACのPCオーディオ向けにコンパクトにまとめたリファレンスシリーズの中ではD/Aコンバータとして扱われています。
同シリーズにヘッドフォンアンプのHA-501、プリメインアンプのAI-501などがありますが、どれも外部入力対応で単体で複合機として使用出来ます。
その中で、DACに注力した製品がUD-501です。

ヘッドホンアンプは既にm902を利用しているので単体DACを探しましたが、そこそこ安価でいろんな入力に対応、入手性がよく評判も悪くないといった点から選定しました。
本当は試聴すればいいんでしょうけど、近所では試聴できないし、以前DACを聴き比べた際に差が判らなかったため店頭で聞き分けられる自信がなかったことから、評価を頼りに決定...。
後述しますが、今回はDACによる音質の差がいい方向で現れたと思います。

8月3日に物が届き、設置して3日間ほど通常使用しながら音出しをした後のレビューとなります。

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こんな箱で届きました。化粧箱ではなく普通のダンボールです。

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開梱するとこんな感じです。
取扱説明書とちょっとチープなRCAケーブル、そして箱の隅に電源ケーブルが入っています。
電源ケーブルには3p-2p変換アダプタが付いてます。
ケーブルも通常より少し太めでした。

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フロントの写真。
最初はブラックにするか、シルバーにするか非常に悩みましたが、他の機材がブラックなので黒にしました。
非常に塊感があり、重厚かつソリッドでかっこいいです。
塊感どころか、重さも4kg以上あるんですけどネ...。DACが一番重量級な環境になりました...。

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電源スイッチは硬めのトグルスイッチ、入力セレクタは無段階ロータリー式です。
てっきり右端、左端で止まるかと思ってましたが、設定変更にも使うので無段階でした。
小気味よくコクコク回ります。
一番右はヘッドホン出力のボリュームです。使う予定は無いですが...。
なお、余計な回路を遮断するため、ヘッドホン出力とラインアウト出力は排他利用になっています。
設定メニューから同時出力に変更が可能です。

背面は次の通りです。

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デュアルモノーラル構成のため、左側は対称になってます。
入力はコアキシャル 2系統、TOSLINK 2系統、USB 1系統。
出力はバランス、アンバランス1系統ずつでデジタルアウトはありません。

イコライザからのAES/EBU入力が出来ればなお良しでしたがコアキシャルにて接続、
PS3などなど用に光デジタルセレクタからの出力をTOSLINKに接続、
DSD再生用にUSBを接続しました。

また、背面にオートパワーオフのスイッチがあります。
セレクターがUSB入力の時に動作を確認しましたが、USBのリンクが途絶えると30分経過で電源オフするようです。
でもその状態でPCを起動しても電源は入りませんでした...。
セルフパワーハブを使っている為かもしれませんが、セレクターを切り替えるか、電源スイッチのオフオンで復帰します。
ちょっと使いにくいですね。

なお、シリアルは50400番代でした。500台も出てないとは考えにくいですから、初期ロットかな?

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参考に背面。
インシュレーターはついていますが、プラスチックの土台にスポンジが貼られたようなシロモノです。
側面から見ると金属風加工でそれなりに見えますけれど...。
安い機械じゃないので、ケチらず金属にしてくれればいいのに。

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さて、肝心の音質についてです。
本体の設定はアップサンプリングオン、PCMフィルタをオフにしました。
アップサンプリングではちょっと聴きした感じでは変化を感じなかったのと、前段にサンプリングレートコンバーターを挿入しているのであまり考えずに設定。
PCMフィルタについては色々面白そうですが、試すのはおいおいです。

環境は以下のとおり。
PC → [HDMI] → HDMIセレクタ → [COAX] → SRC2496 → [AES/EBU] → DEQ2496 → [COAX] → UD-501 → [XLR] → m902 → BeyerT1

また、比較用にFostex HP-A3を用いて
PC → [HDMI] → HDMIセレクタ → [TOSLINK] → HP-A3 → [RCA] → m902 → BeyerT1
を用意し、同じソースをm902のセレクタでバランス、アンバランスと切り替えることでDACのみ変更できる環境としました。
ケーブルの影響等は...考えない方向で。w

ソースは手持ちの唯一のハイレゾ音源である、
THE IDOLM@STER ANIM@TION MASTER 生っすかSPECIAL 弦楽四重奏 初恋組曲-1-弦楽四重奏「初恋組曲」 序章
24bit/96kHz WAVE形式
を、foober2000のWASAPI出力にて試聴しました。

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最初はCD音源のポップス(まぁアニソンなんですが...)のflacを利用して聴き比べたのですが、比較用のHP-A3は旭化成DAC、対してUD-501はBurrBrown PCM1795なのでそれなりに音質に差が出る...と思っていましたが、一聴して違いが判らず。
セレクターをカチカチ回せば即切り替えられる状況で、違いがわかりませんでした。
もともと単体DACの導入で劇的に音が変わるとは思っていませんでしたが、あまりにもな結果でガックリ。

でも改めて上記のハイレゾ音源でじっくり聴き比べをしてみたところ、確かに音の違いを感じることが出来ました。
このハイレゾ音源はオーケストラの収録なのですが、UD-501の方が音の分離が優秀でした。
こう書くと画一的でよく伝わらないのですが、具体的には40秒あたりのヴァイオリンが強弱付けて演奏されている部分を重点的に聞いてみると、UD-501の方が明らかに力強い演奏で、HP-A3では他の音と合わせて平面的な鳴りなのに対し、UD-501側は立体感が強く出ました。
HP-A3はラインアウトがボリューム経由なので、事前にUD-501と音量差が出ないように調整をしてありますので、単に音量が大きいからそう感じたわけでは無さそうです。

HP-A3のラインアウト出力も決して悪いものではないのですが、それでも確かに差はありました。
DACチップのメーカーが違うのでそれに依る変化かもしれませんが、回路設計その他から来る音の違い...なのかもしれません。
聴覚という主観的なものなので「...かもしれません」というような表現になってしまいますが、確かに音質に変化はあり、今回はそれぞれの楽器がより明瞭になるといういい方向での変化だと感じました。

まぁこの変化に7万とか8万円出せるかというと、現状それなりなDACを使っているのなら、ヘッドホンやスピーカー、次点でアンプに投資した上で最後の仕上げに単体DACを導入してみる(でも劇的な変化はしない)、といった程度の優先順位でしょうか...。
ヘッドホンをT1にした時の感動を求めて色々環境を揃えましたけど、音の出口ほど印象を変える部分は無いですしネ。
さらに今回、ハイレゾ音源を何十回も聞き直してようやく「あ、確かに違うかも...」という確信を得られましたので、普段クラシックなどを聴く人はともかく、ポップス程度を聴くのであれば、いい機材を使っているのだから音が悪いハズがない!という自己満足の世界ですネ。
どんなに聴き比べても、他のソースだと私の耳では明確な変化は見いだせませんでした...。
まぁ録音環境やマスタリングがピンキリですし、色んな音ががっちゃがっちゃ聞こえる音源では聴き比べも難しいですし。

私の主用途であるアニソンやら同人音楽、ゲームや動画鑑賞に使うにはオーバースペックですが...ひとまず環境が整ったのでコレ以上の投資はしばらく不要なのでよきかな。

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最後に、私は使う予定がないですが、一応ヘッドフォン端子のインプレッションです。
さっくり簡単にT1を使って試したのですが、たしかにおまけアンプと言われるのも判らなくもないです。
女性ボーカルの音程が高い部分や演奏の高音域部分において、非常に荒々しい感じがします。
これに関しては一聴してこの印象を受けましたので、まず間違いないかと...。
音がかすれるとかそんなことはないですし、コレしか持っていなければ普通に満足しちゃうかもしれませんが、m902では滑らかに再生されるのを聞いてしまうと、UD-501のフォンアウトは使うことは無さそうです...。
もっと低インピーダンスのヘッドホンだとまた違った感じを受けるかもしれませんが、それなりの単体HPAを持っているのならわざわざUD-501のヘッドホン出力を使う必要は無いですネ。

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まだDSD再生はWAVEから変換したものを少し試しただけだったり、各種フィルタのお試しもしていませんが、ファーストインプレッションはこんなトコロでした。
意外にTEAC HR Audio Playerの機能がよくて、flacまで再生できたり、どんな音源も一度メインメモリに展開してそこから読み出すことでより安定して読み出せる機能がついていたりと凄そうです。
まぁcueシートが扱えないなど、機能がシンプル過ぎるところもあるのでfooberを引き続き使いますけれど...。

構成全体で30万弱と、オーディオ沼に足を付けた程度の環境ですが、いい音を求めすぎて音楽じゃなく音を聴くのが目的にならないよう、適当に楽しんでいきたいです。

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このページは、kitcatが2013年8月 6日 01:01に書いたブログ記事です。

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