GRACE m902のレビューっぽいもの。

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3月の頭に購入してかれこれ2ヶ月以上使っていますが、そろそろ感想でも。
後継機でm903が出ていますが、基本はDAC部の改善が主なようで(HPAもバランス駆動可能になったりしてますが...)、価格がお高く手が出せません。
その点、1世代前のm902なら中古で8万前後で取引されており、なんとか手が届くかな、と。
m902もネット上の評判ではDACそれなり、HPAの作りが良いとのことなので、DACは別途導入するとして、ヘッドホンアンプとしての導入を行いました。

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購入価格は79,800円+送料800円。
当初はオークションでの入手を考えていましたが、オーディオユニオンにてたまたま直輸入品の出品があり、2,3商品状態について質問し、問題無さそうでしたのでそちらで購入。
ショップ経由の方が安心出来ますしネ。

IMG_1356.JPG

直輸入品なので、国内正規代理店経由ではついてこないリモコンも付いてきました。
リモコンも結構しっかりした作りしてます。ずっしり重いし、ボタンのクリック感も心地よし。

本体も横幅がハーフサイズの1Uサイズで、ラックマウント可能なことからも分かる通り元はスタジオ向けの機器になります。
なのでデザインは高級オーディオ機器というよりスタジオ機器な感じ。
それでも全周アルミパネルですし、天板底版も分厚い金属(これもアルミかな?)なので質感は良いです。
ボリュームつまみは押し込みもできるマルチファンクションなので高級オーディオ的な操作感じゃないですが、インプットセレクタは小気味よくカチカチ回ります。
あまり用途はないけれど、フォンアウトが2系統あるのも便利かも。

ボリュームはデジタルなので音質の劣化を気にせず音量調節ができるのも便利です。リモコンも便利。
今回聴き比べていて初めて気が付きましたが、ヘッドホン出力で96dBと96.5dBの間でリレーにより内部回路が切り替わるようです。
Beyer T1のようなハイインピーダンスヘッドホンでは差を感じませんが、SRH840(44Ω)で聴いてみると96.5dB以降はホワイトノイズが少し増えるので、音質面でも差があるかもしれません...。


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さて肝心の音質について。
まぁ私はオーディオ的には糞耳なので鵜呑みにしないでください。w

まずはDAC部の比較。
・同軸S/PDIFでm902に直接入力し内蔵DACを利用
・Fostex HP-A3に光デジタルで入力しRCA出力したものをm902にアンバランス入力
の環境とし、ヘッドホンアンプとしては共にm902を利用して、DACの差だけ出る環境にしてテストを実施。
ちなみにDACチップはm902がBurr BrownnPCM1730、HP-A3がAKM AK4390です。

ソースはアニソンにて...。
Sphere "HIGH POWERD"、ひだまりスケッチ"おーぷん☆きゃんばす"などで聴き比べ。
使用ヘッドホンはBeyerdynamic T1です。

さて音の傾向ですが、m902のインプットセレクタをガチャガチャ言わせながら聴き比べてみると、明確に音の違いが現れます。
HP-A3はm902と比べると高音がそこそこ、低音が多少持ち上げられる感じになります。
じゃあm902の音がフラットなのかと言えば、フラットな環境を持っていないのでなんとも言えないんですけどネ。あくまで相対的な話です。
また、HP-A3の方が音場としては広く感じます。m902のほうが全体的にこじんまりしている感じ。
ただしこれも音の傾向(シャリ気味のHP-A3)でそう感じるだけだろ!と言われればそうかもしれません。
元気よく聴けるHP-A3(というかAK4390)と、まったり聴けるm902(PCM1730)といったトコロでしょう。

どっちがいいかといわれると、これも使い分けになるんでしょう。
長時間聴き続けるとHP-A3は疲れてしまうかも。音のインパクトはあっていいんですけどネ。
ちなみにどっちもBeyer T1では刺さりまくります。
どっちかといえばHP-A3の方が刺さりますが、どっちもいっぱい刺さります...

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次にHPA部の比較。
これも他の要素をなくすため、DACは共通してHP-A3を利用。
・HP-A3に光デジタルで入力し、HP-A3のフォンアウトを利用
・HP-A3のRCA出力をm902に入力し、m902のフォンアウトを利用
にて比較。
なお、HP-A3はヘッドフォン用のオペアンプをMUSES02に交換済みです。

ソースはe-onkyoで購入したWAVE形式 96KHz/24Bit音源の
THE IDOLM@STER ANIM@TION MASTER 生っすかSPECIAL 弦楽四重奏 初恋組曲-1-弦楽四重奏「初恋組曲」 序章
です。
DAC比較の時にアニソンをソースにしたのは、クラシック系音源では20kHz付近の高音域が殆ど収録されていないため。
今回はHPAの聴き比べなので、微細な違いが聞き取れるかなー?という希望を持ってハイレゾ音源で比べてみました。
また、HP-A3ではBeyer T1では音量が取りにくいので、モニターヘッドホンであるShure SRH840を使用しました。

さて結果ですが、まぁ確かに違うんじゃないでしょうか。
特に曲の冒頭部分を重点的に聴き比べてみましたが、m902ではヴァイオリンの響きが伸びきっているところも、HP-A3で聞き直してみると若干丸まってしまっている感じがしました。
ただしDACの差ほど明確なものではないので、よーく聴き比べれば確かに違うけど、流し聞きじゃ分からないレベルですネ...。
ただ今回はT1(600Ω)だとHP-A3側が駆動しきれるのか不安でしたので、実売1万円ちょっとのSRH840で聴き比べましたが、Beyer T1その他のハイインピーな高級ヘッドホンではもっと明確に判るかもしれません。
逆に言えば1万弱のヘッドホンでも違いが分かる程度には差があるってことで。


さて、こんな感じで確かにHP-A3からのステップアップにはなっていることが確認できました。
導入してからだいぶ経った今になってこんな聴き比べを行ったのは、そろそろDACを入れようかなーと思い立ったので。
より良くなるといいんですけど(*´・ω・)(・ω・`*)ネー

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このページは、kitcatが2013年5月26日 13:20に書いたブログ記事です。

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